大井神社は以前に紹介した水戸市飯富にある大井神社とともに、延喜式神名帳に書かれた式内小社、常陸国那珂郡大井神社の論社となっています。
また、中世頃より「太郎明神」とも尊称され、現在も太郎神社と称されることがあるようです。そして周辺の石井、箱田、来栖と合わせた四社の一宮として、一の宮明神(四所一宮)とも尊称されます。
御祭神は神八井耳命(かむやいみみのみこと)です。こちらの神様は初代天皇である神武天皇の息子で、二代天皇の綏靖天皇の兄になります。その名前は、八つの井戸、八つの耳を持つ聡明で慈悲深い神様で、「八」の意味する所は、末広がり七転八起で大願を成就する事を意味する、とのことです。
御由緒によると、神八井耳命は皇位継承の争いに巻き込まれ、帝位を弟の綏靖天皇に譲ると自分は東国統治に赴き大井の地に着いたようです。
因みにこの「太郎神社」の呼称の由来は、御祭神である神八井耳命の名前が「太郎」だから、と言うことを伺えました。
創建は大同元年(806)に勅宣にて造営されました。
さて、神社です。こちらには以前もナビを頼りに近くまできたんですが、神社に至る道が細くなり、ビビってUターン(´Д` )更に大雨に見舞われ車から出られず、泣く泣く諦めた経験があります(ただの根性なしですね
後日談として、その細い道を行けば神社まで行けますが、その前にある空き地が宮司さんの土地で、参拝の方はそこに停めてオケーな感じだったそうです
今回も家を出る時は雨降りでしたが、神社が近づくに連れ晴れ間が!やった~\(^o^)/
入り口です。鳥居は見当たりませんね
神橋です。
社号標には「延喜式内 大井神社」と書かれています。
鳥居はありませんが、鬱蒼とした森に一歩足を踏み入れると、そこは途端に別世界。さっきまで降っていた雨のせいのあるのでしょう、命の息吹みたいなものが感じられます
途中途中に階段を登りながら、長い参道を行きます。
参道途中には、当社の御神木である「親子杉」がお目見えします。立派な木々が聳える中、一際立派な杉の木です。
その他にも、苔生し、樹齢を感じさせる古木、巨木が目を楽しませます。
参道を歩いていると、何匹もの黒いイトトンボが目に付きます。あまり見たことないイトトンボです。その他にも赤とんぼやらバッタやら蛙やら、木々だけでなく、生き物にとっても、鎮守の森が命を育む場となっているのですね
広い境内に出ると、右手に「宣命殿」と書かれた建物。此処で官幣使を迎えていたんでしょうかね
境内の周辺には紫陽花が花を添えます。丁度見頃で色鮮やかです
拝殿です。赤い屋根は珍しい気がします。赤い屋根をみると、福島の祖父母の家を思い出し、何だかノスタルジックになります。
神紋は「左三つ巴」ですね
扁額です。中段には読めない漢字がありますが、恐らく「四所一宮」何ですよね?本殿です。歴史を感じさせる素朴な感じが、古くから信仰を集めている地域の鎮守様という姿を表しています
此方は常に宮司さんがいるわけではないので、御朱印をお願いしようと電話を掛けると、行きますので少々お待ちを、とのこと。それじゃあもう少し散策を楽しもうと写真を撮っていると、まさかの出来事!カメラに掛けた指に、トンボが着陸Σ(・□・;)しかも逃げない!う〜ん、いつ以来だろう、トンボを指に留めるなんて?それだけ子供心を忘れてるってことかしらん(; ̄O ̄)
と、宮司さんの奥さんor娘さんと思しき方が登場!境内で自分の手の写真を撮っているという構図は、軽く不審者ですよねヽ(;▽;)ノなので、まるでそんなことは何事もなかったように振る舞いました^^;
どうやら道の悪い山路を急いで来てくれたらしく、息の上がった状態で応対してくれました。そんな、自分ごときに持ったいない対応で(^_^;)
無事御朱印を頂いた後、太郎神社の名前の由来などいろいろ伺えました。宮司さんが不在で、あまり詳しいことが言えませんですいませんと、こちらが恐縮してしまうような対応ぶり。いえいえ、事前連絡もなくぶっつけで来る自分が失礼極まりないわけで(´Д` )本当にありがたい対応でしたo(^▽^)o
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