茨城県日立市大甕に鎮座する大甕倭文神社のご紹介です。
ちなみに倭文とは、「しとり」「しずり」「しどり」とも読み、カジノキや麻などを赤や青の色に染め、縞や乱れ模様を織り出した日本古代の織物、という意味だそうです。これは、御祭神の「建葉槌命」が機織りの神様である事に由来しているのでしょう。
神社の創祀年代は不詳ですが、由緒は神代にまで遡れるそうです。祭神の建葉槌命は、元々鹿島神宮の祭神、武甕槌命と共に常陸国を平定し日本民族を一つに纏め上げた日本建国の大功神です。
武甕槌命は経津主命と共に、荒ぶる神、まつろわぬ神はおろか、草木石類に至るまで 平定した武神です。そのニ柱でも平定できなかったのが、大甕に勢力を誇った天津甕星こと甕星香香背男という神様でした。この香香背男を倒したのが武神、そして知恵の神としても名高い武葉槌命でした。
香香背男は巨石に変じましたが、武葉槌命はそれを蹴り砕きました。一つが海中に落ちて神磯という磯に変わり、あとの石が石神・石井・石塚という場所に飛んで行きました。また、現在の神社の神域を形成する宿魂石は、香香背男の荒御魂を封じた石と言うことです。
っていうか、機織りの神様、どんだけ強いのですか(^_^;)
さて神社なのですが、この日、日立方面に出かけた際に、国道沿いに大きな社号標と白の大鳥居を発見!参拝に。
国道に面した方は表参道ではなく、少し降りた方に拝殿正面に出る入り口があるようです。
大鳥居をくぐると、目の前に巨大な儀式殿という建物が。まだ九時前だったので、人の気配はありませんでした。
こちらが神社の正面入口ですね
拝殿です。朝の陽光を浴びて神々しいかんじですね
神紋は「左三つ巴」です。
拝殿の後ろには前述した甕星香香背男の荒御魂を封じた磐座、「宿魂石」が迫り、その上に本殿が鎮座しています。
何の下調べもしていなかったので、さて本殿を拝見と軽い気持ちで見に行って、Σ(・□・;)となりました…
階段が…無い!?
今まで茨城という土地柄、平野部の神社を参拝することが多く、山にある神社でも基本的には階段があるのが普通と、勝手に解釈してました(^_^;)まさか、短い距離とはいえ、鎖が出てくるとは予想外。まぁ、これはこの後参拝した神社の序章でしたけどね…
結構な迫力があります
突然の鎖の登場にテンション高くなり、本殿へ!鬱蒼とした木々の木漏れ日に照らされた本殿は、とても心揺さぶられます。存分に満喫しましたが、行きは良い良い帰りは怖い、結構降りる方が大変でした(; ̄O ̄)
こちらの末社は甕星香香背男を祀る甕星香々背男社です。神紋は「星紋」ですね。
無事下山し、周囲の散策も終え、御朱印を頂こうと儀式殿へ。御朱印を頂きながら神職の方と世間話をしていると、甕星香香背男の事に興味を持ち遠方からくる方も多いと言うことです。
今回の参拝時には何の下調べもしていなかったので、今度は香香背男の事を調べてから、周辺を含めて参拝したいと思います。まあ、何時になることやらですけどね^^;
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